Reina

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「プレゼント・ラフター」のReinaのレビュー・感想・評価

4.5
俳優であり劇作家でもあったノエル・カワードが書き、初演では自ら主人公を演じた作品。
衣装もセットもカラフルで可愛いし、次から次へと人が出てくるので見ていてとても面白い。

同性愛が違法かつ検閲もあった時代に作られた、とこれを教えてくれる前説がいつもの「劇場の熱気をお伝えします!」的テンションと全然違う上に説明が多く、そこに2019年のロンドンでアンドリュー・スコットを主人公にして上演される意味が込められているのかな。

こじらせギャリーと愉快な仲間たちがギャーギャー騒ぎまくり、見るのも疲れるがやる方もめちゃくちゃ疲れそう。ほとんど叫んでるし。

アンドリュー・スコットは先日見たSea Wallの静の演技のは真逆で、でも主人公ギャリーの巣なのか演技なのかが判断つかない絶妙な演技が素晴らしかった。

リズ役のインディラ・ヴァルマさんは初めて拝見致しましたが、惚れました。
秘書役のソフィー・トンプソンさん、エマ・トンプソンの妹とは知らなかった。

性別入れ替えキャストはこれがカワードが本来書きたかった形では、と思わせるほど自然だけど、ヘレンのあからさまに古臭い演出だけは不自然に感じた。

追っかけのローランドは、好きな有名人に自らの幻想を反映させて勝手に騒ぐ…ヲタクって昔からこうなんですか?ヤメテクダサイ。やばい動きはめちゃくちゃツボ。
世話係フレッドの飄々としたキャラに、ギャリーとの信頼関係はなかなか気になります。

にしてもこれを自分で書いて自分で演じるノエル・カワードは全ての意味でやばいな。
Reina

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