浮浪者

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」の浮浪者のレビュー・感想・評価

3.4
リーマン破綻を描くためには「リーマン」だけでは役不足であることによって、一企業の無力さが露呈している(逆に言えば、第二次大戦から現代までの作品における描写はほぼ無力な営みといってよい)。

音楽が第四の役者と言い切るには幾分が無理があるように感じ、役者を三人に制限したことによる効果性を特段感じない。「喜劇的な役者」たちが演じた途方もない「悲劇」における落差だけが終幕から感じ取れる余韻であった。
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