ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」の作品情報・感想・評価

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」2019年製作の映画)

National Theatre Live: The Lehman Trilogy

上映日:2020年02月14日

製作国:

上映時間:210分

4.4

「ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」」に投稿された感想・評価

せりな

せりなの感想・評価

4.0
この舞台は本当にヤバイ!
こんな舞台を成立させられる人って、そうそういないのでは???
3人の演技力と生演奏のピアノ、シンプルな舞台装置にサム・メンデスの完璧な演出、全てが完全に調和していて本当に素晴らしかった。

たった3人でリーマン・ブラザースの誕生から終焉までの150年を3時間半で見事に演じきっていました。
次々と別の人物を自然に演じ分けながら、観ている側にもしっかりと伝わる表現をしていて本当に凄かった。子供、女性、老人と性別も年齢も多様。
みんな凄かったけど、サイモン・ラッセル・ビールの可愛さが爆発してた。
ツイストをあんなに可愛く踊れる人を他に知らない。
アダム・ゴドリーもキュートだったり、セクシーだったり多彩でした。
ベン・マイルズはカッコいい印象が強かったかな。

語る会でもここはもうちょっと的な意見もほぼ無く、みんな好印象な感想を言っていたな。狩野先生も褒めてたし。
リズムに拘ったスクリプトと叙事詩のように進んでいく中で、音楽との一体感、描かれていないことで表現しようとしているメッセージなど、2度3度と観て自分の中で感じた事を精査していきたくなる作品でした。

ブロードウェイでやるの観たいよ!!
delpyq

delpyqの感想・評価

5.0
壮大な物語を3人とピアノのシンプルさで表現するのって凄い。変わる背景とライティングもいいし。3時間半以上あったのに全くだれず。同じ衣装、ほぼ同じセットで何世代もの老若男女を演じきる俳優を揃えたキャスティングも秀逸。今まで自分が観たNTLiveの中では最高。ピアノ曲のサントラが欲しい。
すみみ

すみみの感想・評価

5.0
落語や講談のようでとても素晴らしい作品だった。長い長い本を読み終わったあとのような余韻
佐内

佐内の感想・評価

5.0
めちゃめちゃ面白かった。3人(+1人)でこれだけの世界を表現できるんだととても高揚した。
三名の役者さんが巧みなのは勿論、美術も音楽も素晴らしかった。
常に箱が出てくるしセットも箱、その中で160年の年月が進んでいくのだけれどあれは何か意味していたのだろうか?
でもスタイリッシュで無駄の無い、素晴らしいセットだった。背景もめちゃめちゃ綺麗。是非その場で見てみたかった。画面で見ても引き込まれたんだから、実際に目の前で体感するとよりのめり込むんじゃないかなと思った。

話は160年の出来事を話していくだけではあるんだけど、テンポよく、役者さんのお芝居も相まってコミカルに進んでいくから全然飽きない。全ての役が(女役も子ども役も)本当にそう見えたのだから圧巻でした。

最高のお芝居を3000円で観れてめちゃめちゃ気分が良いです。
安すぎる、ありがとう。
74 2020/2/16 TOHO川崎
1917で話題のサム・メンデス演出の舞台作品。
大不況の引金として歴史に名を刻んだリーマン家の160年。
説明的なセリフの応酬だけど絶妙なテンポや3人の役者の演じ分けで飽きさせない。
シンプルなセットと映像、音楽のバランスも良く、面白かった。
リーマン家の160年はアメリカ経済の成長期。
綿花取引や南北戦争といえば風と共に去りぬ、東西を結ぶ鉄道ならワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト、KKKはブラック・クランズマンなど次々と他の映画からの情景が脳裏に浮かぶ。
想像の余地も演劇の醍醐味。
kur

kurの感想・評価

4.6
舞台というものをほぼ見ないからというのもあるだろうがとても新鮮で面白かった
1917との共通点は多々あれどそれぞれのメディアの特性を活かしてていいなと。
最後は割と駆け足なのはリーマン一族の話だから?であってももうちょっと長くてもいいんじゃないかなと
昔の吟遊詩人とかによって語り継がれる物語みたいなものの現代における疑似体験をしたような感覚になった。
実験的精神にあふれ、想像力を刺激する展開は、舞台ならではの醍醐味。

ユダヤの金融一族のダイナスティ。その勃興から没落までの150年間を、たった3人の役者だけで演じ分ける面白さ。まるで、目には見えない精霊たちが入れ替わり立ち替わり人間の体を借りて、150年にわたる歴史と警句を語っているかのよう。

リーマン名物のガラス張りオフィスを一部屋そのまま切り取ったようなセットも秀逸で、一見シンプルだが、回転することで背景の映像とシンクロして物語を盛り上げていく。

純真で牧歌的な立志伝から始まって、やがて目的を見失い、制御不能な狂乱の時代へと突入していくクライマックスまで、その間、過剰な演出は一切なし。淡々とリズミカルなセリフの積み重ねが実に心地好く、物語が自然と頭に入ってくる。

まさしく「芝居の力」に魅せられた3時間半。あっと言う間でしたわ。

この際、いいきっかけなので、リーマン最後の日を描いた「マージン・コール」でも見直してみようかな。

それにしても、パンフレット、あの薄さと読みごたえのなさで880円って、どんだけ悪どい商売してんだよ(小田島創志の解説2ページだけは読む価値あったけどな)。
りさ

りさの感想・評価

5.0
とにかく面白かった。
シンプルなセットと役者が3人のみ、
そこで語られるのは一世紀にわたるリーマン兄弟が立ち上げた会社の繁栄と収束。文章で読むなら難しい内容だけど舞台なら4時間にまとめられる、そんな製作者の声には納得の一言である。
伯父様役者達が女性役をコミカルに演じたり、セットがくるりと回転する様子や背景のシンプルな街並み、第四の語り手とされていたピアノ奏者。全てがバランスよく配合されたその表現方法は鳥肌ものであり、涙を流す必要のないシーンでもなんだか感極まって涙が溢れ出てきてしまったほどである。舞台には最近興味を示してきてリーズナブルに見れるNTLに頼りっきりではあるが、私が見たいのはこんな作品だ!こんな芸術である!!となんだか悟りを開いてしまった素敵な夜になった。
ドイツから移住し、“リーマン・ブラザーズ”を立ち上げたリーマン家3代の年代記はそのままアメリカ資本主義の勃興と破滅の物語でもある。演出サム・メンデスはたった3人の俳優にあらゆる役を演じさせ、膨大なセリフで時間も場所も超越する。『1917』よりずっと速い。

大作に見えてミニマルな『1917』と、ガラス張りのセットに役者3人だけで大河ドラマな『リーマン・トリロジー』。小劇場芝居にも大劇場芝居にも見える『1917』と、目まぐるしく場面が変わり、人が出入りする(ように錯覚する)『リーマン・トリロジー』。どっちも面白かった。
aki

akiの感想・評価

5.0
ただただ凄いの一言!
多種多様の役、語り部を見事に演じ切っていて目が離せなかった。
それぞれの役ごとに演技が切り替わっていて同じ服装、同じセット、同じ人なのに別人に見えるのが凄すぎた。フィリップの婚約者選びのシーンとか、一瞬で演じ分けて連続で10人くらい演じてて感嘆。

シンプルな衣装、舞台装置、音楽で無駄が全くなく洗練されきっていて210分がすぐに感じた。
説明しないといけないことも多いテーマであるのに、退屈せずに釘付けになれた。

3000円でこれが観られるなんて信じられなさすぎて、映画館にお金を落としたくてポップコーンをLサイズにしてお腹いっぱい。
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