ゆみ

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」のゆみのレビュー・感想・評価

3.9
めちゃカッコいいじゃんこれ・・・ビル街が映し出される壁モニターを背景に、四面がガラスで囲われた「箱」を置くだけでそこはオフィス in NY!!!舞台装置天才すぎる!
俳優は主にその中を動き回りながら箱自体も回転すると、背景も変わり時代を150年以上遡る。その箱の中でたった三人の俳優が、年代も性別も入れ替わりめまぐるしく何役も演じるミニマムな劇。

「箱」の中身はリーマン・ブラザーズが終わったあの日のままなんだけど、段ボールや机を「見立て」で使うのはもちろん、キーワードの繰り返し、椅子に座らせて一生懸命押す、たたみかけるようなカードゲームに例えるなど、人物相関や時代を象徴的に表現する作法も超クレバーじゃない??

個人的には簡単なネット情報とかでいいから、会社の成り立ち〜リーマン・ショックまでをざっと予習しといてめちゃ良かった。文字ベースで淡々と読んでた話に「人間の歴史」が肉付けされて、単純に話をより面白く感じられたので、大体の流れと人物名・関係性くらいは予習推奨です!
ゆみ

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