このレビューはネタバレを含みます
原作読破済、今までのシリーズ鑑賞済。
最高でした。この作品をシリーズの最後に観れて本当によかった。キャスト・スタッフ本当にありがとう。日本の総力がこの映画にあるのでは。
おおっぴらに公表されていた役者以外にも個人的に好きな俳優方がたくさん出演していてすごく、豪華…!池内万作さんとか渡辺真起子さんとか一ノ瀬ワタルさんとか。
相変わらずアクションがすごい。かっこいい。目で追えない。でも今作はFinalと比べると演出のド派手さや大人数でのアクションが盛り込まれてるわけでなくて(池田屋シーンとかあるけど)、抜刀斎が1人の女性と出会って変化していく心・信念が丁寧に描かれていて、宣伝文句にあったように、抜刀斎の終わりであり、剣心として0地点に立った瞬間を見届けたなと思う。物語が進むにつれて、表情が柔らかくなり『剣心』が見え隠れする様子はうれしくもあり、切なくもあり…。(結末を知ってる分余計に)
クレジットが全て流れて表示された©︎(コピーライト)の横に2020の文字を見て泣いた。
今までのシリーズも劇中で芸術的に美しく感じる場面が多々あったけど、今作も血が飛び散った菊や日本家屋の造形や日本文化の趣など、さまざまな場面に「美」意識があって、スタッフや監修、協力者のこだわりを感じれた気がする。ある程度史実があるから時代考証が必要なんだとは思うけど、すごく『安心感』がある。
▼舞台挨拶にて
昨今の日本はどか雪が降らなくなってきてるから雪の手配に苦労した。自然の雪だけじゃ足りなくて、人口で降らせてたけどそれも足りなくなって海外から取り寄せて…最終的に8t使用した。
佐藤健はるろ剣に関しては大友組の長男で、彼の熱意や意識の高さが他のキャストやスタッフまでにも良い影響を与えて、それぞれがそれぞれに出せる全力を出し切ったのがこの映画。
監督の「この映画は、人はいつからだってやり直せるってことを伝えてる」って言葉は今の時世にも響く前向きなメッセージ。
公開して数日後に宣言が出たときはみなさん泣いたそうです。監督も「作品は自分たちにとって子どもだから」といろいろ奮闘してくれたそう。こうして劇場で観れる幸せは忘れずにいたい。