いやーキツい映画だった。
妊娠は一人じゃ絶対にできないのに、なんでいつも「妊娠させられる側」だけに負担を強いるのか。望まない妊娠をして中絶するのは絶対に悪いことじゃないのに、どうして悪みたいに言われるのか。
わたしは残念なことに女として生まれてしまったので、セックスしたあとはいつもうっすらと妊娠したらどうしようという不安がつきまとうよ。ましてや17歳で、しかも望まない性行為なんて！恐怖しかない。抑えきれない吐き気や膨らんでくる胸やお腹が不愉快で仕方なかっただろうな。妊娠するって怖いんだよ。
この映画ではそういうことを、説明的な描写を限りなく排除し、まさに「17歳の目線」で描いていて、すごく心が痛むと同時にたくさんの男性に見てほしいなと思った。
中絶するのは肉体的にも精神的にも金銭的にも簡単じゃない！でもその中絶した苦しみを抱えるのは女だけじゃん。お前らも傷つけよ！と心底思う。
そして辛いのが、お金が足りなくなったときに売るのが若さと女というところ。キスくらい……と思うけど普通に嫌だろ。でもここだけ見て、「女は体売れば良いもんな〜」とかいうやつが出てくるんだろうな。涙が出てくるよ。
こういう子たちのために寄付とかしていきたいね。
総じてめちゃくちゃいい映画。100分くらいで見れるし、最悪で悲しくて虚しくて辛い気持ちになるけど、最後は少しだけ晴れやかな気もする。NYのカウンセラーさんとイトコの子が良い人で良かった。そこにだけ少し救われつつ、でもやっぱり辛い映画でした。
