ナ

小説の神様 君としか描けない物語のナのレビュー・感想・評価

3.8
期待以上だった。
公開延期で配給変わってどうなるんだろと思ってたけと無事公開されてよかった。

私がLDHファンで劇中歌を歌ってるLeolaが好きでその曲の作詞家も好きで、ってことを抜きにしても、読書好きとして楽しい映画だった。

中学生の頃に読んだ、小説家が主人公の小説に出てきた「世の中には"書ける"人間と"書けない"人間がいて、自分は書けない方だって知っている」みたいな文がずっとずっと自分の中にあって、文を書くたびに心に塩を塗りたくられてきたのだけど、それを今一度改めて思い出させられる時間だった。
私は面白い小説と出会ったとき死ぬほど嫉妬するけど、それ以上に面白いからいつも悔しくて、佐藤流司演じる正樹部長を見て共感で死ぬかと思った。少し泣いた。彼からしたら詩凪も一夜も成瀬さんもみんなみんなキラキラしてて羨ましいんだろうなぁ〜良い役だったよ〜とても良かった〜〜〜

映画公開前から解禁されてた劇中歌たち、連日聴きながら過ごしていたのだけど、一番のお気に入りだったLeolaの「ないものねだり」が正樹部長のテーマ曲と分かったときの感情たるや、あの時間は私のためにあったと思う。欲を言うならもっとあの曲を流してほしかった〜〜〜!!!

久保監督の作品はHiGH&LOWしか観たことないからキラキラ映画はどんな具合なのか未知だったけど、映画の造りがどうこうというより、お話のテーマが私個人の思考に合ってて楽しかった。書ける人って本当に憎いし羨ましいし妬ましいけど「書ける」んだからどこまでもずるいし応援したくなっちゃうんだよな。あんまり創作の登場人物に自分とか現実を重ねて楽しむタイプじゃないけど今回ばかりはおもいきり正樹部長にかぶりまくってしまって泣いたよ。マジで創作って楽しいけどマジで憎い。
原作読みたい。

逆言えば、キャストのファンじゃなかったり劇中歌アーティストのファンじゃなかったり小説と触れ合う文化なく生きてきていたりHiGH&LOWのノリを求めたりしてこれを観たらあんま刺さんないと思う。

あと個人的に坂口涼太郎のファンでもあるので彼の登場シーンにはアガった。
てか橋本環奈はほんと〜〜〜に整った顔をしているな。好きだ〜〜〜
ナ