いぬわんわん

生きちゃったのいぬわんわんのネタバレレビュー・内容・結末

生きちゃった(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

現実的。すごく現実的だった。おじいちゃんが居たのか分からない。サムズアップ大麻お兄ちゃん。レ・ロマネスク。話が噛み合わないけど影で触れてくれる娘。事情も知らずにかたくなに「笑って〜」と言うアマチュアカメラマン。棚が無いのに余白の多い部屋。住宅街の曲がり角の多さ。何も話せなくてもずっと分かってくれる親友。
終盤に向かうにつれて、彼らのこぼす一言一言がすごく大切に思えた。「生きちゃった」というタイトルがこの映画の締めくくりになっているし、英題がが「All the Things We Never Said」なのもこの映画の内容にちゃんと含まれていると思う。
ずっと夏は蒸し暑いし冬は寒いし貧しくてどうしようもなく幸せではないし夢は叶わないし胸のどこかがチクチク痛いけど、目を離せなかった。俳優陣の演技や、演出の細やかな美しさがあったからだと思う。というか終わり方にびっくりしてしまった。でもこの映画見れてよかったと思う。