うらぬす

罪と女王のうらぬすのネタバレレビュー・内容・結末

罪と女王(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

正義のために戦う弁護士、家族を守る愛情深い母親でありながら、その実保身の為なら他人を犠牲にするのも厭わない冷酷さをも併せ持つこの女。なんて奴だと思う一方で、人間は正邪・善悪の両方を多かれ少なかれ備えている生き物なんだという不思議な納得感もある。
最後に映る彼女の顔に、拭えない罪悪感を見るか冷徹な利己主義を見るか。まさに自らの心を映す鏡なのかもしれない。
やたらあの寒々しい木を映したりカメラをぐるぐる回したりするのは象徴的で結構好き。