なんだこの感情は…。
ちょっと異質。ホラーの残虐性やサイコスリラーのグロさ、バイオレンス系の腹立たしさ、人間の業の極みのエグさ、これらひっくるめた黒い気持ちとは異なるもの。ご近所感からの胸糞感、だから余計に嫌悪感が増す仕組み。ただの余韻で済ましてくれるはずなく、あらゆる意味で強烈でゾッとする。
アンネの気持ちは全く理解出来ないけど、
彼女の生まれや過去について意味深なセリフがいくつかあったので、そこを掘り下げてくれたら衝動の理由がわかったのかもしれない。行為の際中に旦那の顔を力強くビンタしたのは女王気質からくるドSのせいか、彼女のバックグラウンドから来るものなのか。自分の抑えきれない衝動に対して怒りをぶつけたように見えた彼女のあの表情、頭から消えない。
ポルノじゃなく映画としてちゃんと構成されてるから余計に入り込んでしまう。そして北欧映画にたまにある、どよ〜んってなる感情が残骸となって長い時間心に停滞した作品。
認めたくないけどこの胸糞感…、嫌いじゃない。