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罪と女王のjamのネタバレレビュー・内容・結末

罪と女王(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

一番辛いのは?

信じてもらえないこと


生い立ちに関わらず努力して
掴んだ弁護士としての実績と信頼

アンネが心を砕いて、
時には自宅に依頼人を保護してまで
その非力な立場の人に寄り添い
彼/彼女たちへの問い
その答え

それを自らの"罪"を誤魔化すために
そのまま使うとは…


夫と前妻の子、グスタフ
寂しい身の上からか、問題行動がある17歳
その頑なな表情が、柔らかい笑みに変わり

テープレコーダーを使って聞くのは
"一番○○なのは?"

そのたわいないやりとりのなかで溢れ出る彼女の本心

恐れていることは 全てを失うこと


グスタフとの禁断の関係

その関係を持つことを予め知りながら観ていたせいか
はじめからアンネの過剰なセックスアピールに食傷気味に

個人的に。
ある年代以上の女性が、デコルテや二の腕を人前にやたらと晒すのは見苦しいと思っていることもあり
アンネのファッションや
努力していても抗いきれないたるみが痛ましく


スリルを味わって快楽に身を委ね

けれど
許されない関係は長く続くはずもなく

過ちにより、築いたものが壊れそうに…
そこからのアンネの選択


短くも濃密な関わり合い
そのことに対する二人…アンネとグスタフの捉え方の違い

脳科学者である中野信子さんのインタビューから
男女の脳の違いで"女性は空気を読むことの合理性を理解し、その為なら嘘をつけるという器用さがある"という内容を思い出し

自分の家庭、キャリア
全てを失わない為に
嘘をつき通す


人生には過ちが起きる時がある
俺たちみたいに

そう言っていたグスタフ
彼の頬に流れた一筋の涙の美しさ



デンマークの森と湖
柔らかな木洩れ陽
無邪気な乗馬や水遊び

しあわせな家族の物語や
愛すべきカップルのドラマだったら
素晴らしい、と素直に思えたのに…



オマケ。
ざっくりメモ

・おばあちゃんのシュミーズ肌見せはむしろかわいいからOK
・グスタフ役のグスタフくんがティモシー・シャラメ似!
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