ざっくり言うと結婚詐欺の話だけど、これはまた近年の『国際ロマンス詐欺』にも通ずるのでは？
この手の犯罪に特に多いとされるのは
顔が良いのは勿論、
ターゲットに恋愛感情を抱かせるよう仕向ける事で、個人情報を含むカード内容や銀行口座を盗むというパターン。
そしてこの映画の主人公である中年女性のように、寂しさを抱えてる人ほど多いという事実である。
『国際ロマンス詐欺』というのは
SNS等のインターネットを通じて、海外の者との疑似恋愛的なやり取りから始まる盗用被害を指すもの。
親しくなっていく内にお金を振り込むよう言い渡され、個人情報が悪用される引き金を招いてしまう。
＜やり取りの内に好きになってしまった＞という被害者側の証言も多い事から、それも含めて向こうの思惑であるといえる。
本作との違いは会ったか会ってないかだけだが、
後々身に覚えの無い借金が発生したり銀行口座や職場の機密情報が盗まれる事が発覚される展開はそれだ。
冒頭のショッキングな投身自殺のシーンから、同じ被害に遭ったであろう事を想像すると堪らなく不愉快だ。
在宅時間が長くなった分SNS使用頻度も同じく倍増した今だからこそ、この問題はもう他人事ではないのです。マジな話、僕も2回は出くわしました事があります。
映画としては、陰鬱サスペンスと若手弁護士が奮闘する法廷サスペンスの二部構成が見事。オチで完全にB級ホラー化して笑っちゃったけど…w
