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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のseiのレビュー・感想・評価

5.0
暴力を肯定する人間が、敵に自分の言葉が通じるかと敢えて言葉で闘いに挑んだ結果があの伝説の討論会になるんですね。あまりにも熱い。
三島の自らの考えを言語化する能力の高さは言わずもがな、傾聴力もとんでもない人だということがよくわかる。ユーモアセンスもあり人の言葉を理解するスピードも速い。「他者」についての三島の持論とても好き。三島と芥さんの議論(私自身芥さんの言ってる事10%も理解出来てないけど)はかなり見応えありました。

内田教授の見解がとてもわかりやすくしっくりきた。国運と個人的な運命がシンクロしていた世代が敗戦後、自国がアメリカの属国になり主権を持たない国家になったことで、それを取り戻そうとした。初めて右翼という存在に納得できた気がします。あと右翼と左翼(ここでいうのは全共闘)の対立は本質的なものではなく、本質は反米愛国運動であり、三島はそれをわかった上で共闘出来ると言っていたというのにはなるほどな〜!!と思った。

てかギラついてる人ってなんであんな色気あるんだろ
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