このレビューはネタバレを含みます
すげー資料的に貴重な映像をみせてもらった。
当時の東大生と三島の議論が凄い。今の学生はこんな議論出来るのだろうか?若干ぺダンチックでフランス哲学にみなが汚染されている感はあるが学生の議論がいまよりなにかに突き動かされた思考力と共通の土台がある。
右と左で究極のところは手を組めるのだという三島の安心感と若者に対する愛情、拒否せずにオープンに議論しようとする度量の広さは伝わってくる。
全共闘の人は一部は就職せずに、或いは出来ずに予備校の先生になったり、会社を立ち上げたりしたが、多くは何事もなかったように大企業に或いは大学に就職していった。そういう人たちの内面の葛藤や社会に与えた影響などは掘り下げても社会学的に面白いかもしれない。特に予備校講師になった全共闘の人たちがどのような影響を若者に与えたのか。また予備校講師は今どのように変化しているのかは、ちょっと興味がある。