森

耳をすませばの森のレビュー・感想・評価

耳をすませば(2020年製作の映画)
2.0
子役の幼さやぎこちなさがとてもリアルでよかった。

今作のような「初恋」ものを完全な「ファンタジー」であると思うようになってしまったのは、私が大人になってしまったということなのかもしれない。
それほど、変わらずいることは難しいと知ってしまったからかもしれない。

思い出ばかり溢れる場所は、大人になるととても切ない。
先が見えないことが、15歳では「楽しみ」で、25歳では「怖い」。

同作アニメーションがとても好きだった幼少期、自分もこんな中学時代がくるのかと思いを馳せていた。
いざ自分も15歳になった時は全く思わなかったけれど、25歳を過ぎた今、思い返す15歳の自分に眩しさを感じずにいられない。あの時どきどきできたこと、あの時わくわくできたこと。あのとき大切だったもの。あの時好きだった人。
良いことも悪いこともあったはずなのに、全ていいことだったように思い出せてしまう。都合のいいことだけ覚えている。

そしていつか、今の自分をそう思う未来もくることを、25歳の私は知っている。
森