ロキ氏

さんかく窓の外側は夜のロキ氏のレビュー・感想・評価

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)
3.0
※あくまで個人的な感想で、否定するものではございませんのでご了承下さい。あと軽くネタバレも含みます。


(主演3人のファンでもなく、原作も知らず予告を見て「設定が良さげ!」と思って見に行った者の感想です。)


んーあんま乗れなかったのが正直な所です。

見終わってからまず思ったのが「この映画の主軸は何だったんだろうか?」でした。

漫画原作であるなら勿論全部は無理ですから“原作のこの部分までを描く”といった分かり易い作り方を基本すると思います。(『約束のネバーランド』なら施設脱出までを描く。アニメですが『鬼滅の刃』なら無限列車の一連の流れから煉獄さんの顛末までを描く等)

要は一言で説明出来るストーリー。

個人的にスミマセン、そこら辺が見受けられませんでした。

全体的に言いたいことは何となく分かるんですが…

BL感、サスペンス、ホラー、ドラマ……
矢継ぎ早にあれこれと展開や要素が来て、説明しきれてなく詰め込みすぎ感もしました。(^^;

スプラッター描写がちゃんとあるのは良かった!



注意-----ここから軽くネタバレを含みます----


岡田将生さん演じる冷川が三角と出会って霊を除霊してましたが、なんであれ除霊してたんですかね?

悪霊でもないむしろ可哀想な霊を何も言わずにいきなり手をかざして“サラサラ〜”て感じで。(あの“さんかく”の結界みたいなのもよく分からんし)

もはや除霊というか消し去るみたいな感じで。

滝藤さん演じる半澤が「あいつは善悪の区別が付かない」と言ってましたし、冷川自身も例えでSNSでの暴言から言霊がどーのこーので「キリが無い」みたいな考え方で感情無く割り切ってる感じなのに、じゃあなぜ?

「人なんて何処でも死んでる」なんて軽く言ってのけるのになぜ?

冷川の過去の回想シーンを見たら尚更「なぜこんな仕事をしてんの?」思ってしまいました…Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
接点がイマイチわかりませんでした…。


三角もそもそも霊が怖かったのか誰にも話せなくて辛かったのか?

…どっちもだったにしろ恐らく小学生低学年ぐらいから現在までも動悸がするぐらいの苦しい思いをしてるのに「克服すんの急じゃね?」とか思ってしまいました。「慣れませんよこんなの」て言ってたじゃない。…_:(´ཀ`」 ∠):

三角の過去の回想シーンもあの土手?のシーンしかないから説得力は「少し弱いかな」と思ったり。


平手友梨奈演じる“ヒウラ エリカ”もなんであんな呪いを浴びせまくってるのかイマイチ伝わんなかったし能力の源もよく分からん(※あの過去回想のブランコで出会った怪しげなモヤっぽい霊みたいなのも何アレ?笑)

恐らくあの教祖みたいな奴のせいなのかもしれないけどそこら辺も全部うやむやで回収せず。


特に状況説明的な描写やセリフもあまり無く(※もしくは感じ取れず)結果的に全体的にフワッとした作りで、なんか途中で終わった感じもした。

漫画なら許せる描写や展開も実写でそのままやったらそら違和感あるし何かしら説得力を持たせないといけないなとも思いました。

例え続編ありきの作りだとしても一本の映画として落とし所がハッキリしてないのはダメではないのか?とか考えたり。

それならドラマ化でより丁寧に作った方がよかったのでは?と感じてしまいました。


御免なさい、あくまで個人的な感想です!!

役者が良いだけに残念!
ロキ氏

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