すいかずら

さんかく窓の外側は夜のすいかずらのレビュー・感想・評価

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)
3.7
知らないことで強くいられた冷川と、知ったことで強くなれた三角。目の前のものを信じてしまう衆生と、信じないでいられる半澤。──直視できないような凄惨で残酷な描写と、陰キャなのにキッチリかっこよく決めてくる冷川、三角、半澤のトリオ(笑)。なんかいろんな対比が上手いなぁと感心。

志尊淳演じる三角は、子どもの頃から“視える”能力に怯えてきたけど、人としての感覚はまとも。物語は彼が冷川と契約して事件に巻き込まれることで成長する姿を描く。その変化がとても自然に感じた。
対する岡田将生の冷川。過去の記憶がない彼の、空っぽで強いところ、そして「僕が、人間?」と反問するときの乾いた感じに背筋がヒヤリ。さすが岡田将生。
滝藤さんと桜井ユキの半澤夫婦も美しく色気があって良かった。そして予告編で見えてたあの人の正体にびっくり!贅沢〜

ラストは続編の予感? 平手友梨奈演じるヒウラエリカについては多くの謎を残したまま。この美しくも凄惨な世界を、また見たいような見たくないような。
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