思ってたよりグロかった。
色々な物を過剰に「スタイリッシュ」に可視化してしまった結果、なんかダサい感じになってしまったように思えました。
シンセサイザー風の劇伴はキューブリック作品を意識してたのかな。
孤独な心が誰かに必要とされたり、感謝されたりすることで救われるという流れはちょっとドクター・スリープっぽい感じ。
テンポの良さや過去と現在がうまく錯綜するところなど構成は優れていたと思うけれど、宗教団体の辺りとか政治家周辺の連続不審死とかなんか投げっぱなしなエピソードも散見され、全体的に「こういう感じのがやりたい」気持ちが先行して細かなところが雑な印象を受けました。
主要人物達の危機も気を失って夢を見て目が覚めたら解決してました、みたいなことが多くてなんかよくわからないけどうまくいって良かったね、て感じでした。
良かったというかさすがだなと思ったのは岡田将生さんのビジュアルのもつ説得力と滝藤賢一さんの演技力。
3人が連れ立って歩いているシーンでそれぞれの歩き方がそれぞれの個性を表していた場面は良かったと思います。
志尊淳さんは可憐なヒロインというポジションでしたね。平手友梨奈さんは声がとても好きです。
作品のプロットも好みのものだし、演者さんは皆さん良かったので、映像以外のパーツにもう少し繊細さというか丁寧さが感じられる造りだったら良かったなと思いました。