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マリグナント 狂暴な悪夢のSPNminacoのレビュー・感想・評価

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
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ビデオってのが既に使い尽くされた恐怖演出だし、モンスター映画、スラッシャー映画、70〜80年代ホラーのアレとかアレとかアレを連想するので意外性はないけど、それをごった煮してジェームズ・ワン風にアレンジしたところが豪快(それこそワンさんの「脳内の人」総動員して作ったみたいな?)。特に近いのは『ザ・ブルード/怒りのメタファー』と初期アルジェントかな。これもボディ・ホラー。
呑気なドライヴから始まったりしないで、頭から尻尾までアンコ詰めまくりだ。殺人課の刑事たちが僅かに和ませたりするものの、手探りしながら闇と闇が重なる夢の中。古めかしい一軒家、シアトルの地下世界。薄暗い空間を上下からのアングルで移動するショットは、そのまま奴の視点。背中合わせで見た悪夢。脚本は割と整合性あるし、ちゃんと(?)マチズモな暴力の支配を断ち切る物語となっていた。力づくで。
あの刑事たちが放置されたまま事後談なしの終わり方が今どき珍しくて、そこが一番へえ?となったな。もしや続編作る気あり?
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