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マリグナント 狂暴な悪夢のTakihaRe9uieNのレビュー・感想・評価

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
4.6
新感覚ホラーの最前線

⚪︎あらすじ
 お腹に子供を授かったマディソンはある日を境に、恐ろしい殺人の現場の夢を見るようになる。奇妙なことにその夢は現実とリンクし、現実でも同じ内容の殺人事件が行われるようになる。彼女の置かれた現状と過去、被害者の共通点が線で結びついたとき、驚愕の事実が明らかになるのだが・・・。

⚪︎⚠️極大ネタバレ感想⚠️



 「ソウ」や「死霊館」の監督であるジェームズ・ワン監督が、「アクアマン」、「ワイルドスピードシリーズ」を経て5年ぶりにホラー映画にカムバックした。

 いやぁ、本当に最高のホラー作品でした!前評価が高すぎるのでワックワックで視聴しましたが、期待以上の面白さ怖さを備えた作品でした。

 出産を控えるマディソンが悪夢を見始め、さらには悪夢の内容が実際に起こっていく、といったお話でした。

 お腹に抱えた子供、昔作った空想の友達「ガブリエル」、昔手術を受けていたという経験、夫のパワハラといった伏線の置き方と回収までの流れが上手いですね〜。一見収拾つくのか?といった情報量を全て最後に一点に集中させていた思います。痛々しい冒頭の切除のシーンも重要なシークエンスだったんですね。無駄が一切ないジェームズ・ワンの美しすぎる技術だと思います。

 ガブリエルは暴力的ですけど、母親の言葉が響いていたので寂しさを感じていたんではないかな〜と思うとなんだか複雑な気持ちになりますね。
 
 他のジャンル映画で一旦はホラー映画から離れていたジェームズ・ワン監督ですが、カメラワークやアクションシーンの見せ方など「アクアマン」や「ワイルドスピード」の技法が取り入れられていました。

 ただ他の作品を撮っていたんじゃ無かったんだなと思わせる、全ての技術を結集して作られたからこそ最高の評価を貰えたのだと思いました。
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