大草原の小さなお家や北の国からを思わず想起させる作品である。
田中邦衛演じる五郎が家族を山師的に巻き込んでいく様は本作の父親とオーバーラップしてしまった。
監督自らの体験から着想された作品という事で細部にリアリティさを感じる。
現在のアメリカ映画は白人による開拓精神を直接的に描く事が難しい事情もあるからかアジア系の人々で作品を作り上げる手法の一つの起点に本作はなるであろう。
物語的には特に終盤迄は大きな事もなく平板に進んでいくのだが、ワンシーン毎に息子と祖母が良い味を出して笑わせてくれて最後迄全く飽きずに見ることが出来た。
これも脚本の素晴らしさと監督の手腕に負うところが大きいと思う。
この作品の時代は80年代のようであるが、
男性優位な社会の揺らぎみたいな所が、随所に見受けられこれもまた興味深く観る事が出来た。
しかしここにもブラッドピットのクレジットが…
彼の作品を見極める選球眼の良さには改めて敬服する。