一度は観てみたいと思っていた幸福の科学映画。劇場に入った瞬間から独特の緊張を感じた。
結論から言えば大満足。非常に興味深い内容である。
教祖になれる人間の生の精神構造が垣間見れる映画というのも珍しい。
エピソードや展開の節々から絶対的な自尊心と強烈なコンプレックスという相反するふたつの要素を感じるのだが、平凡な人間ならなんとかして隠そうとするそれらが全く隠されていないのだ。むしろそれを積極的に広告する。自身を神格化することに一切の躊躇がない。普通の人間ができる芸当ではない。
だって、「司法試験で実力はあったのに聡明さ故に忖度した解答が出来ず落第する」なんてエピソード、普通の神経だったら真顔では語れないでしょう。
しかもその姿勢を貫き最終的にはあのような一つの帝国、一つの世界観を作ることに成功しているのだからそのエネルギー、バイタリティはとんでもないと思う。やはり教祖になれる人間というのは素質が必要なのだなと思った。
とはいえ、まあ一回観れば満足だ。本人のカメオ出演シーンで会場から和やかな笑いが出たのはなんだか微笑ましかった。