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弱虫ペダルのpeplumのネタバレレビュー・内容・結末

弱虫ペダル(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

冒頭流れるラブヒメのオープニングが違う!という所でこの映画はアニメや舞台とは別のアースですよと言われた気がした。永瀬廉の声高い演技がどんどん山下大輝になっていって凄かった。どのキャラもアニメとは違うのに演技のベースにどこかアニメがあり、面白かった。
小野田くんがママチャリ、ギア、ロードと進化していく過程がちゃんとあって安心した。総北のジャージが映画オリジナルのやつか…とちょっとしょげてたら県大会でいつものジャージ出てきてキターってなった。
原作と同じく今泉がスコット、鳴子がピナレロに乗っていたのも安心ポイント。巻島さんがダルそうに歩いてきて中々喋らず、いざ喋ったら「ショ」を使ってくれたのでなんか嬉しかった。

あの長大な原作を2時間の映画にするために県大会を山場に据えたのはいい判断だと思うけどその中での3年生の扱いが雑すぎてそこは萎えた。スプリントリザルトとか山岳リザルトがないなら6人で巡航した方がいいと思うんだけど違うのか…?原作だとチームのジャージをゴールに叩き込むというのに命をかけてる感じが熱いけど今回は小野田と今泉の物語にまとめていて、よくまとめたと思う反面解釈違いを感じた。
あと橋本環奈御大を女子高生役で使う以上見せ場が多めになっていてインターハイの手嶋の名ゼリフ(登りで100人抜け!)を言わせてたり手厚かった。制服のデザインが落ち着いた現実的なのになってたのも良かった。
インターハイの見せ場をつまんだ以上続編でインターハイやるの難しいし、県大会優勝でキリもいいのでまぁいいか。
ハコガクの面々を見てみたい気持ちもちょっとある。

劇伴がめちゃくちゃちはやふるっぽい、つまり横山克っぽいなーと思ってたらホントに横山克で嬉しかった。監督助手に宮崎駿って人がいたのも見つけた。
無音演出多かった。

県大会という舞台でインターハイの展開を持ってくるのは見せ方としてはありだと思うけど、インターハイほどの規模でもなければ倒すべき強敵(ぽっと出の不動ではなく箱学)がいない中で戦略と激闘を見せられても縮小コピーに見えてしまった。所詮県大会じゃんって思ってしまう。3年生の扱いが雑なのも大会にかける思いが大会の小ささに比してるようで消化不良感ある。抜け出して失速しただけの田所、山をひいてるというより後ろを止めてるだけの巻島、絶対的エースの活躍を全くさせて貰えない金城…弱虫ペダルはこの3年を柱にインターハイを戦い、その3日間の中で1年生3人が成長していくのが熱いのにそこがまったくなかった。もちろん小野田と今泉の物語としてならよくまとまっているけど、弱虫ペダルでは無いと感じている。
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