登場人物の背景を深く掘り下げないのは今泉あるあるだが、今作は描くべきだったのではと思わずにいられない。また、“敢えて”のホモソーシャル感・露悪的なコズミンの人物造形に対しては実話を元にしてるとはいえ、何だかなあと(特に暴露ライブは本当に酷い。パワハラ・イジメに該当する)
無論、それらに対する批評的な視座がなくはないし、決してノスタルジーへの安易な肯定に止まらない作品ではある。美点は、やはり彼らのワチャワチャ感からの後半見せる涙のライブシーンだろう。あの描写だけで割と許せちゃう自分がいる。演技は勿論、見た目の七変化もすんごい桃李に惚れる。
