あの頃。の枯井戸星のネタバレレビュー・内容・結末

昨年の秋冬ごろ、どんなふうに働いていこうか悩んでいた時に人から勧められた映画。
たしかになぜだか知らないが無性に働きたくなる映画だった。

原作は読んでいないが、ハロプロの話は途中からどうでも良くなっていると言わざるを得ない。
どちらかというと病人のいるホモソの映画だった。死者を美化しないのはいいが、経験的に言って、終わり方は綺麗事すぎるというか、作品が貫き強みにしようとしているリアリズムの強度が弱く感じた。

終盤、小泉が未来の劔と会う夢を見ているように見えるようにカットをつないでいるが、ここは冒頭に似たカットがあり、そこでは小泉の代わりにおじいちゃんが映っていたので、やはりハロプロや推しが云々というのはただの広告というか口実で、監督の興味はこのかなり変な死生観にあっただろうと思う。それがもっと前面に出ていればよかったのに。

あと、実話が元になっているのと関係があるのかもしれないが、主人公たちのわちゃわちゃに観客がナチュラルについているのが不思議。作中だとトークも演奏もあまり大したことないので、、。
そのせいで上演のシーンはなにかのメタファーのようにしか見ることができず不気味で、最近みた『何者』とかよりはずっと興味深かった。