クリス・マッケイの新作！？早く観なければ！！と息巻いていたが中々観る時間が作れず。
年を越して今更ながらの鑑賞。
正直3幕目までは「時折輝く瞬間がある面白い凡作」程度の感触だったのが、最後の最後の大ホームランで「好き」が溢れ出てしまった。
「オール・ユー・ニード・イズ」や「ワールド・ウォー・Z」の系譜を継ぎながら「エイリアン」に「プロメテウス」に「遊星からの物体X」までも内包する既視感満載(そこが良いのだが)なドカ盛り・エイリアンジャンル映画なのだが、作品のテーマと着地点が何処までも性善的なのが本作の独自性を担保している。
未来で「家族を捨てた父」と再度の美しい時間を過ごすが、その未来での「娘を救えなかった喪失」が父を壊してしまう…何て皮肉な結末か…と思いきや物語はそんな悲観的な場所では止まらない。
未来を救い、娘を救い、父を救い、祖父までも救う。
父&祖父VSエイリアンのラストバトルの「背を預け合う」姿に、真っ向からの肉弾ナイフ戦に、知的なライフルバトルに、胸が踊りまくった。
そこで死んでも美味しいよな…を性善的な脚本が越えていく。優しい映画だ。
病院での最初の邂逅が「怪獣映画」として100点満点でした。
あの廊下から迫る実物感と緊迫感。
この生々しいVFXは劇場で体験してみたかったが…。
