ツクヨミ

モロッコ、彼女たちの朝のツクヨミのレビュー・感想・評価

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)
1.4
貧困の中、溶け合う女性同士の優しさ。
サミアは大きなお腹を抱えて仕事を探す毎日を送っている。そんなある日小さなパン屋を経営するアブラと出会う…
モロッコ発貧しいシングルマザーの実態を描いたドラマ作品。今作はイスラム教社会での女性の生きづらさを描きつつ、苦しみを共有し強く生きる女性たちを感じられました。貧困でお腹の子を養子に出そうと考え暗い毎日を過ごすサミア、夫を早くに亡くし強がって過ごしているアブラの2人は触れ合うことで笑顔を取り戻していく過程がきれい。
しかし後半はサミアが産んだ子供をどうするか苦しむ姿には心打たれる。貧困というものは子供を育てる機会さえ削いでしまうのか…
全体を通して静かな心の触れ合いを描く作品ながら正直どの登場人物にも感情移入できなかった。誰の視点で見ればよかったのだろうか…
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