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アカーサ、僕たちの家のLeeLooのレビュー・感想・評価

アカーサ、僕たちの家(2019年製作の映画)
3.5
草花がさらさらと揺れる水辺のほとりで、子供たちが楽しそうにかけていく。そこに住む家族は池で獲った魚を仲良く分けて慎ましく暮らしている。ゆっくりとカメラが引いて、そこが大都会を川で隔てた自然公園だと分かる。
人類が文明化社会で生きてどのくらいか。
素朴な家族が我々のような生活を強いられる時、教育やモラルを欠いていることで人権を侵害され差別され、ルールを守れず、途方に暮れる。
読み書きや仕事についていけない兄弟たちは取り残され、魚を獲ってまたあのボロ家に戻りたい。と泣く。
なんと現代社会の窮屈なことか。
だが人類は文明や科学を生み出せること、道徳を説き規律の元、社会的に堅実に生きることが、他の動物にできない人類たるゆえんであると思う。

目の前のいざこざを空へ放り投げて、美しい自然の中で、少しの魚を分け合って生きていくこともできるんだ。と、幸せのあり方について考えさせられた。
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