過保護に愛情を注がれると反発するのに反し、大切にされてない子どもほど親の愛を求めるとはよく聞くけれど、母親に怒鳴られるから従うのではなく、頼られることによって母親からの期待と愛を感じ、真っ当な倫理観を持ちながら犯罪に手を染める周平が見ていてとても悲しかった。
学校に行きたいと初めて自分の意思を見せたところで自分の男と二人で意図的に傷つけて心を折るシーンは本当に胸糞。
自分で開ければいい金庫もわざわざ周平に開けさせたり、手を汚す役割を当たり前のように全部息子に押し付けているところがこの母親の最低なところで、息子にとっての1番は母親だけども母親にとっての1番は息子でも娘でもなく自分自身だったんだなと。
長澤まさみと奥平大兼の演技は圧巻。心に残る映画だった。
