くさむすび

ドリーム・ホースのくさむすびのレビュー・感想・評価

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)
3.7
ちょうど今週有馬記念が行われるというタイミングで見れて良かった。人生の折り返し地点をすでに迎えた人たちが競走馬に熱中して活気を取り戻していく姿を描き、話はやや予定調和で進んでいくがストレートに伝える普遍的な家族への愛と年齢問わずいつでも輝かせられる人生の眩しさが感動に繋がった。映像の質感だけで空虚な日常を生きているという序盤のジャンのバイトシーンなど目を見張る演出も多い。
強いて言うならば、あまりにも既定路線のストーリーなので「まあそうだよね」感が強いのと、共同馬主同士でバチバチする過程はもっと見せてほしいと思った。もっと大勢の馬主巻き込んでも良かったんじゃ。
トニ・コレットは『ヘレディタリー』の時みたいな過剰さも素晴らしいが、今作は打って変わって抑え目の味わい深いキャラクターを演じておりまるで別人かのように思える。改めて凄い役者。
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