ラストのサンドラに救われた。近年、「キャプテンマーベル」や「透明人間」など女性が強くなって終わる映画はトレンドだが、その表情は希望を感じさせた。
(ラスト女性の顔で終わる名作はいくつもあるけど、「浪華悲歌」の山田五十鈴を連想。あのヒロインは強くなったけど希望は全く感じられなかった。溝口だし...)
タイトルは原題の「herself 」がぴったりで、homeとhouseがテーマなのも、「ノマドランド」や「ミナリ」にも通じる。
DVを描く作品が多い中、救われる形の作品は全て、相手を殺すか相手が刑務所行き。現実の世界でもそうなんだろう。だからこそ被害者を守るシステムが必要だ。そしてシステムを運用するには、社会の偏見を無くさないと。それが難しいのは最近の五輪をめぐるいざこざみても明らかだが、それでも変えていかないと。