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マーベルズのmichikoのレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
3.0
MCU映画第33作目、『キャプテン・マーベル』シリーズの2作目であり、フェーズ5の3作目。ドラマも含めるともう何作目か分からない笑

前作『キャプテン・マーベル』からMCUの世界線上で長く描かれるクリー人とスクラル人の戦争。その争いは見る側の立場によって正義は異なり、お互いの大義によるものであり、それこそが戦争の本質である事は以前から描かれていた。
本作でもそれは変わらず、クリー人が悪と描かれる要素はありつつも、その本質は変わらない。それはサノスが世界の生物を半分にすべきだという考えに至った経緯でもある。その考え自体は悪ではあるが、そこに至る理由から目を背けてはいけない。

本作はそういった戦争の難しさを3人のデコボココンビの奮闘にてオブラートに包み、非常に楽しいドタバタ劇として経験させてくれる。アイデア溢れる入れ替わりアクションの面白さとスピーディーな場面転換にて目が離せずあっという間である。そこにお決まりのヒーローの失敗と成長も含め、前作の様な二転三転するサスペンス要素は無いがヒーロー映画としての安定した面白さを担保する。

MCUに散らばるこれまでの数々の謎を回収するも、まだまだ謎だらけである。バングルの由来、クリー/スクラル・ウォーの行方、スクラル人の安住の地は何処か。そして最も気になり期待するのは本作では描かれなかった多元宇宙間戦争の行方。今後予定されている『アベンジャーズ』タイトルへの多くの種まきを本作でも行なっておりその期待は否応にも上げられる。近年の作品の中でも久しぶりにポストクレジットで驚きの声を上げてしまった。遂になのか。ますますMCUフランチャイズから目が離せない。
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