【演出の巧みさ】
娘のアン始め、登場人物が二転三転することに混乱したが、この混乱こそがアンソニーの頭の中で起きている事、という演出
アンソニーの視点という描き方には、唸ってしまった
以下ネタバレ↓
「年寄り扱いするな」と威厳たっぷりだったアンソニーが、混乱と不安の中、弱さを見せていく
現実と記憶の境目が曖昧になり、自分が何者かも分からなくなっていく恐怖は、計り知れない
終焉は、こどもに返り母を求めて、泣きじゃくるアンソニーの姿
父が父で無くなること
アンソニー・ホプキンスの圧巻さは、オスカーに相応しく、オリビア・コールマンの
静かな悲しみの演技もまた、素晴らしい
ずっしりと心に響く作品でした