こういう認知症や介護という話において、正直、される側は耄碌して何もわからなくなっているだろうと無意識に決めつけていたし、する側のことしか考えていなかったな、と思った
そういう別の視点を考えさせてくれたという点と演技の切実さで見てよかったなと思えた作品
和訳は好きじゃなかった、なんか不自然で
感動ものじゃないしハッピーエンドでもない、ずっと不安な気持ち
でも一番最後のシーンは少し泣いた
私がもしこういう場面に、状況に立ち会うことになったら、できるだけ否定せずに話を聞いて、ただ大丈夫だと言いたいな
恐怖で苛立ちで混乱でどうしようもなくなるのも当然だよなあ
すごく難しい問題
大切な家族だし優しくしたいしちゃんと面倒見てあげたい、でも邪険にされて扱いも大変で思うようにいかなくて苛立ってしまう部分もある、そんな自分への罪悪感と嫌悪感でよりストレスもたまる
家族だし悪気があるわけでも意地悪しているわけでもない、でも力の及ばぬところで何かがおかしくて何かが変わり続けてそれに対する恐怖と混乱で不安定になる、そんな状況下で意味不明なことを言ってきたり優しくしてくれなかったりする身の回りの人たちに苛立って当たってしまう
誰が悪いわけでもないのに誰にもどうしようもないスピードと着実さで追い詰められてしまう
寿命がのびた弊害だと思う
こういう不具合が起きるまで生きられてしまうことが間違いなんだと思う
私はさっさと死にたいなあ
