"映画の醍醐味だと思っている、映画と自分の境が無くなる作品でした"
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thefather
○監督:フローリアンゼレール
○脚本:フローリアンゼレール
クリストファーハンプトン
○出演:アンソニー・ホプキンス
オリヴィアコールマン
イモージェンプーツ
○去年、深田晃司監督の作品「淵に立つ」をみたあと登壇トークを聞く機会がありました。
深田監督は、生きることとについて自分が考えていることを映画に落とし込んだと仰っていました。
その自分と映画の線が、
観客と映画の線でも交わるこで
映画の面白さのひとつになると説明してくれました。
それからよく、
映画を通して自分に言われた感覚や
重なる境遇などに面白さを感じることが多くなりましたが、
チープな言い回ししか出来ずに悔しい程に、
今回のファーザーは正にそれだったと思います。
○苦しい作品でした。
おばあちゃんが、認知症で一時期一緒に住んでいました。
1度も一緒に住んでなかったので、
いつもの状態がわからなかったぶんまだショックは少なかったと思うのですが、
それでもやっぱり困惑もしたし、
何が正解か分からなかった。
そういう迷いって相手には
嘲笑として伝わってしまったり、邪魔だと思われてると伝わってしまったりするんですよね。
こういう世界に生きているんだなぁと教えてもらった。
分かってたつもりでしたが、
それ以上でした。
○ただ、お父さんにとって何が幸せなのか。
だけではなくて周りの娘夫婦たちが
介護鬱にならないために必要な選択をすること。
これがとても印象的でした。
悪い事ではなく、みんなが幸せに暮らすための選択をすべきだと伝えてくれるような気がします。
幸いにも周りからとやかく言われるというような演出はありませんでしたが、
まだまだ日本で介護施設に入所することを
入れられるとか、放り込まれるとか
そんなふうに言い回したりするスラング?レベルの言葉があるように…。
潜在的な意識の部分で、介護施設に両親を預けることへ理解が薄いかなと思います。
特に、両親を自分たちでみれないという自責的な考えの方が強いかな…。
だからこそこの映画のラストで
ひとつの答えを示して貰えた気がしました。
○自分にも近い未来で起こることなんだと、ハッとして。
姉ふたりと色々先に決めておきたいなぁとか
今から伝えられる気持ちはしっかり伝えようとか
何より
家族を大事に大切にしたいなぁと強く思う映画でした。
みれてよかった。
ぐわんぐわんなる映画〜!!
アンソニー・ホプキンス凄すぎてジョーブラックをよろしくまでハシゴしちゃいました!笑