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ファーザーのtatsuのレビュー・感想・評価

ファーザー(2020年製作の映画)
4.0
認知症のアンソニーの、過去現在未来の記憶が曖昧になっていく映画。だんだんと、アンソニーの周りの人間が彼を利用しようとしている?とか、何か企んでいる?などとサスペンス要素が増していく不思議な映画。ちょっとメメントっぽい?

明らかに、娘アンを下に見ているアンソニーや、途中父を殺す妄想(もしかしたら、現実なのか?)があることからも、娘目線で今作を見ると、介護の大変さが垣間見える。

主人公アンソニーを、83歳を迎えた名優アンソニー・ホプキンスが自身と同名、同年齢、同誕生日の認知症の父親役を演じた事で有名な今作。自分の父親をそのまま演じた、とインタビューで答えてるみたいですが、名演すぎて、確実に羊たちの沈黙と並ぶ代表作になったと思います。

ラスト種明かし?的なシーンの「あ、そこまでか。」と分かるシーンは、かなり辛くなりました。両親にいつか介護が必要になったら?自分がもし認知症になってしまったら?いろいろ考えさせられる映画でした。
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