このレビューはネタバレを含みます
認知症になった感覚を体験しているかのようなストーリーの進み方で、こちらもどこまでが現実なのか混乱する。
忘れてしまっている事もわからない。
もしかしたら自分は、と思っても認められない葛藤。
ラストは急に襲いかかる不安で子供に戻ったように泣くシーンはとても辛くなった。
認知症には物を取られたと思い込む症状があるとよく聞くけれど、今回は時計ばかり気にするシーンが多かった。症状によって時系列がわからなくなることがあっても時間を見れば、時間を知れば、と、時間に縋っているような、執着の現れかなとも思えました。
