そんなにひどくはなかったとはいえ
長い間
認知症を患っていた祖母を今年になくし
見ようと思いながら余りの賞賛に逆に尻込みしていましたが…
無料期間が終わるというのを期に意を決しての鑑賞
認知症がテーマというよりも
それを体感する映画
これは本当に97分の映画だったのか?
疑ってしまうほどに濃密でした
観客も共に混乱し怯えてしまうほどの構成が見事
はたして
私は大丈夫なのか
不安になってしまう
それほどの
アンソニー・ホプキンスの演技の凄まじさ
オーバーになんてしない
普通のようでズレていく恐怖
それを気負いなんて感じさせずに見せるのだから
もう感嘆するしかありません
そして
彼にも負けない
オリヴィア・コールマンの渾身の演技に震える
悩み苦しみながら下す苦渋の決断
子供のやるせない悲しみが身体全体から溢れていた
こんなにも心臓の鼓動の乱れを感じたのは久しぶりだったし
こんににも見終わった後に疲労していたのも久しぶりだった
見て良かったとは思う
でも
この胸の中にズシリと残った重さは
まだしばらくは消えそうにありません