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キネマの神様のhrt2308のレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
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スクリーン3

山田洋次作品。主役は志村けんの跡を請けて沢田研二となったのはニュースの通り。

郷直火(=ゴウ)(沢田)は人材センターで働いているがギャンブルと酒で借金を重ねている。娘の歩(寺島しのぶ)は契約社員、妻の淑子(宮本信子)は古くからある映画館でパートの仕事をしている。館主の寺林(=テラシン)(小林稔侍)はゴウが昔撮影所で働いていた頃の仲間だった、、、。

現在と撮影所時代の若い頃の話が並行して描かれる。山田監督は松竹大船撮影所出身。原作を思いっきり撮影所に寄せて、前半は古き良き時代の撮影所話にしている。面映ゆいまでの恋愛、映画撮影にまつわるドタバタ、何とも初々しいエピソードが綴られる(この部分は菅田将暉、永野芽郁、野田洋二郎、北川景子が演じる)。

現在パートの主人公のぐずぐずぶりを沢田研二は熱演している。志村けんのイメージが残っているのは仕方ない。

新型コロナの影響を早速物語に取り込みながら今の世情を撮る。そして最後はちょっとファンタジックな展開になるのは山田洋次ならでは優しさだろうか。
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