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チィファの手紙のmariiのレビュー・感想・評価

チィファの手紙(2018年製作の映画)
4.4
弟の描き方が、日本版とは違っていたが、後半は、彼が母親に対してどう思って、どう整理していくのか気になった。大きな犬も、弟にはかなり大切な存在になって、良かったと思った。ラストの台詞を、自分でも言いたくなる。あの時の煌めき。二人で作った言葉。居酒屋のシーンでの旦那の理由も台詞も、とてもリアリティーがあった。日本版と、具体的には同じ作り方をしていたと感じたので、映画作りに違いは無いと感じて良かった。目線や気持ち、台詞の想いは、演出が素晴らしければ、同じように再現できると知る。日本版の役者は、先に、チイファの手紙を観ているのかな?基盤が出来ている映画だから、日本版も、スムーズにできたのだろうか?日本版の役者が堂々としていたのは、それが理由だったのだろうか?
中国と日本の文化の違いで配置やセットは、異なる部分はあったが、どちらも、とても艶があって、思い出を未来へ繋げていけるような、上質な映画時間だったと思う。鏡の後ろに隠れていた本の、演出も好きだった。帰りには、勿論、無地の便箋と封筒を買った。誰かに手紙を書く為に。
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