【第93回アカデミー賞 国際長編映画賞・長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート】
『ハニーランド 永遠の谷』に続き国際長編映画賞と長編ドキュメンタリー映画賞のWノミネートを果たした作品。
事実は小説より奇なりとは言うけれど、ある人物が自殺した(かもしれない)という展開では素で「え!?」と声に出てしまいそうになった。
ルーマニアのあるライブハウスで起こった火災からはじまり、医療用品の不備、医療機関の腐敗、ひいては政府の腐敗まで問題が拡大していく。
最初はジャーナリストの視点で進むものの、途中からは無党派の保健相という政府から急ごしらえで抜擢された男の視点も入ってくる。この構成は単純に上手いし映画として運が良かったなと思った。この保健相の人がすごく誠実でいい人なんだ。それこそジャーナリストと同じ目線で不正や腐敗を正そうとする。
だからこそ最後の展開には落胆したし涙した。色々不正も暴かれてるのに結局自民党が勝つ日本だって他人事じゃない。でもやっぱりルーマニアよりは断然ましかなとは思うけど。