私の映画

アシスタントの私の映画のレビュー・感想・評価

アシスタント(2019年製作の映画)
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なんだかすごく息の詰まる映画だった。朝から晩までこんなに気の張る空間にいるのは心身ともによくない。休憩とか食事の時間すら休めてないし。なんだか電通の女子社員過労死の事件を思い出してしまってつらかった。社会が厳しくて生きることが大変であることが前提にあるのなら疲労や憂鬱を感じることが圧倒的に多くて幸福や楽しみ喜びを感じることが少ない、もしくはないに等しいならば この世に産まれてきたこと自体なにかの罰なんじゃないかとすら思ってしまう。ひとりひとりの存在が尊重されるべきだし自分のことも他人のことも大切にするべきなのではないのか。社会に出ると自分の身体もこころも大切にしない人が多くなるのは社会からぞんざいに扱われてきたことの結果だと思う。私も体調悪いけど無理してる。そのくらいのことで休むな。周りに迷惑がかかる。あなただけが無理してるわけじゃないと。

私自身が相当無理しないと社会に適応できない気質だからそんなことを考えてしまう。なんというか誰もが無理をせずとも暮らせて労働して賃金を得て安心して生きていける世の中になってほしい。せめて極端につらい思いをして涙を噛み締めながら食事を楽しむことができぬほど疲れ果てて、食べ物の味もわからなくなるほどに働くことに追い詰められたひとの心の痛みが少しでも軽減されればと思う。誰にも過労死などさせない世の中になってほしいと心から願う。
主人公の女の子に面倒な電話に出てくれと紙クズを投げてくるメガネの男にものすごく腹が立った。自分は何悠々とドーナツ食ってんねん。こんな冷たい人ばかりの会社やだよ。
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