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ザ・バンド かつて僕らは兄弟だったのEBiのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

リーダーのロビー・ロバートソンの自伝をベースにしたザ・バンドのストーリーをまとめた映画をやっと観た。

ロビー自身のブルースやロックの第一船団のオリジネイターとの出会いの衝撃が、素晴らしい編集で描かれている。

制作に出資もしているマーティン・スコセッシがディランの同系統の自伝映画の"No direction home"の制作時に発掘した65-6年の欧米ツアー映像を惜しげもなくリストアして提供したように思えた。見たこともないディランとホークス!驚愕!の一言。

以後もウッドストックでの、隠遁生活中のディランとのビックピンク"スタジオでのセッションの断片。"the weight"を書き上げた瞬間を、ロビー本人が語りあげていく。観終えた後は、ザ・バンドの素晴らしいアルバム(個人的には特に1st)エンドレスで脳内で爆音で流れ始めるであろうことは、言うまでもない。

ロビーの奥さんがロビー自身が言及し辛い点や他のメンバー当時様子の補完をするように適切に収録されたインタビューも良かった。

74年のディランとの全米ツアーの映像も期待したが蔵出しされなかった点とラスト・ワルツのエピソードはもう語り尽くされたのか目新しいものが無かったのが惜しかった。先日亡くなったロニーホーキンスや、ディランやヴァンモリソンの短すぎる(!)インタビューやらツッコミどころは満載なのもまた愉しい。

ロビーとスコセッシが健在なうちに完成できただけでも奇跡的だと想った。
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