こざら

ビバリウムのこざらのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
4.5
理想の住まいを探していたカップル2人が内見先から出られなくなってしまうシチュエーションスリラー作品。

気味の悪さMAXで淡々と続いていくストーリーから、閉じ込められてしまった鬱な感情が滲み出ていました。それだけではなく、とても風刺の効いている作品となっており、深く考えさせられると共に日々のありがたみを存分に味わうことができます。また、伏線の張り方もとても展開がわかりやすいようになっており、間接的に伝える事でより物語の深みが増していて最高です。

そして、色味や構図など全ての演出が素敵過ぎて終始釘付けになりました。特に好きだったのは「整列されているものに対する不気味さ」を感じる構図です。街中全てが全く同じ作りで並んでいたり、雲も全て同じ形になっています。また、シンメトリーを意識した構図も度々出てきており、不穏な空気を肌で感じることが出来ます。
他にも、色の三原色であるRGBを意識した演出など斬新なアイディアを多く用いられていました。

登場人物の演技も最高でどんどん顔がやつれて行く2人は本当に必見です!

今年観たホラーの中では今のところ1番好きな作品でしたので、是非観てみて欲しいです。
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