Nao1996

グッバイ、レーニン!のNao1996のレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
3.9
東西ドイツの壁の崩壊の陰に隠れた家族の話
東西ドイツの話はどちらかと言えば、東に隠れた西側思想の人々が題材に挙がることが多いように思う
この映画は純粋に社会主義を信じた女性と、その女性を愛した息子とその周りの人々の喜劇とも悲劇ともいえる
それぞれが色んな思いを胸に抱いて母親と接し、あたたかな空気に包まれた

この映画の素晴らしさはナチュラルな脚本にあるように思う
恋愛や家族が個別の要素として点在してしまうことなく、スムーズに物語の重要なファクターを担っていく
人々の価値観の変化を少し映しながらも、変わることのない東側の人々の前向きな姿勢をポジティブに捉えていた

国が分裂して2つの思想のせめぎ合いを如実に体験してきたドイツだからこそ生まれた作品
Nao1996

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