ほだ

グッバイ、レーニン!のほだのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
4.0
東西ドイツ統一の前後を舞台にしたコメディ。善良なる共産党員として活動していた主人公の母が倒れ8ヶ月間昏睡状態に。その間にベルリンの壁は崩れ東ドイツがなくなる。目が覚めた母にショックを与えないようにと主人公はあの手この手で嘘を演じる。

母への愛情、周囲の友情もありコメディとしても楽しい作品であるが、一方で歴史的事実を垣間見ることができるのもこの作品の魅力。ドイツマルクへの換金のこと、一気に西ドイツの文化が流入すること、そして東ドイツの人々はその文化を喜んで享受すること、東西ドイツ時代は如何に東の人間が西に亡命することが危険だったかということ、こんなことが約30年前に起こっていたという事実は認識されるべきである。学生たちは教科書で学ぶだろうが、この作品を観ると現実のものとして捉えられるだろう。
ほだ

ほだ