くまやま

逃げた女のくまやまのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
4.0
女性たちが延々話してる中で「このエピソードは何かに繋がりそうだな?」みたいな引っかかりがことごとくなにもなく終わっていくのがすごい。伏線だとかオチだとかが必要以上に求められる現代社会でただただ「そういう話」として消えていく会話の余韻をもう尊ぶしかない。

でもただの会話劇かというとそうとも言えなくて、とりとめない話の中でいろんな現実を想像する余地があるので観終わった後もいろいろ考えてしまう。キム・ミニの存在がやけにふわふわしてるのも、ホン・サンスの代理人的な存在が出てこないのも、これまでの映画とちがって不安になる。
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