基本的に会話からしか登場人物たちの過去や事情を推し量ることができないのがすごく独特な作品。
繰り返される、窓の外を眺める・料理する・食べる・りんごをむくシーン。ときどき入るズーム。きっと意味があるんだろうと考えてみたけれど、なにを表現しているのかはよくわからなかった。
本当に個人的な感想だとは思うけれど、主人公のガミの振る舞いが年齢のわりに幼く感じて少し気味が悪かった。
学生時代を終えてそれぞれの道に進み離ればなれになると、仲が良かったはずの友人にすら自身の近況をありのまま見せて、本音や弱音を話すことは難しくなってしまうのかな。
ラストのガミと鑑賞している私たち自身が重なっていく演出、面白いとは思ったけれど全体を通してそこまでの感情移入はできなかった。
風変わりで難しかったけれど映画館で観た後悔はない。