こぅ

美人モデル殺人事件のこぅのレビュー・感想・評価

美人モデル殺人事件(1941年製作の映画)
4.3
'20 2/?邦題正式追加ありがとうございました。

【トップ・ハット】のドワイト・テイラー脚本、
H・ブルース・ハンバーストン監督による、
【フィルム・ノワール】。

冒頭から、新聞による美人モデル殺人事件の提示〜テンポが良い。

刑事数人で囲む、霧では無く煙草の煙と、容疑者フランキー(ヴィクター・マチュア)の顔を照らす逆光ライトが、取調室のノワールムードを演出。
フランキーの尋問回想に入る。
フランキーは、美人モデルのビッキー(キャロル・ランディス)の発掘人でジャーマネだったのだ。

その隣にカット割らず横移動するカメラには、参考人被害者として、ビッキーの姉ジル(ベティ・グレイブル)の事情聴取で、こちらも回想に入る。

この2人の回想が繋がってゆく語り口が完璧で唸る。

本作のヒロインは、殺されたモデルでは無く、姉のジルなのだ。

そのジルの回想で浮かび上がるビッキーのストーカー男の正体、、

フランキーを執拗に追いかけて、15年の勘は絶対外れないと豪語する刑事エド(レアード・クリーガー)の対決が本作の要だ。フランキーが悪人は見えない事で、対決の行方が気になって仕方ない、、果たして⁈

フランキーは、姉のジルに言い寄り、◯仲になる。

ジルが新居に引っ越した先に刑事が向かったシークエンスでの大柄刑事エドを活かした陰影が素晴らしい。

真犯人の動機は雑だが、もう一段のメイン対決、真犯人じゃない【珍犯人】の設定がユニークで、その動機にも説得力があった。

◯◯的フ◯◯って、いつの時代でもいるのだ。
【ミスディレクション】が上手い脚本は好物で満足。
こぅ

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