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なぜ君は総理大臣になれないのかのodyssのレビュー・感想・評価

2.5
【政治家も顔である】

なぜ君は総理大臣になれないのかって、そりゃ、今どきの日本で野党に所属していたらなれないに決まってるジャン。

という身も蓋もない言い方をしてしまいたくなる映画ですが、他になれない理由を探すなら、やはり顔が総理の器じゃないからでしょう。

このドキュメンタリーは香川県選出の国会議員・小川淳也氏の活動と経歴を追っていますが、小川氏の顔は決して悪くなく、どちらかといえば美男の部類かも知れないけど、でも薄い顔なんですよね。総理になるには、もっと濃い顔じゃないと。

日本の政治家で長期政権というと、まあ今の安倍総理がそうだけど、総理になるにはああいう顔じゃないと駄目なんだな、日本では。
佐藤栄作だって、安倍とおんなじような顔だったでしょう(笑)。
或いは吉田茂とか。

これに対して、福田赳夫は、旧制中学時代は学校始まって以来の秀才と言われ、その後は旧制一高、東京帝大法学部、大蔵省官僚という典型的なエリート・コースをたどり、やがて政治家になりました。しかし、惜しいことに顔があまり良くなかったので、実力はありながら田中角栄や大平正芳に比べて首相としての期間は短かかった。

橋本龍太郎は美男なので人気があった。小泉純一郎も、実力はともかく、顔がリチャード・ギアに似ていると言われて人気があった。

映画俳優はもちろん顔が大切ですが、政治家も顔なんです。

あ、それから政治家を主人公にしたドキュメンタリーを作るなら、もっと政策談義も入れたほうがいいんじゃないかと。
監督の能力では無理かも知れませんけどね。なにしろ日本の映画人には政治が分かる奴はいないから。
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